東京は多摩地域にある横田空軍基地の日米友好祭に行ってきた。この時期の恒例のイベントで、去年は財政難を理由に開催されず残念に思ったが、今年は経費削減昨は見られたものの無事開催された。アメリカへの感情は置いておくとして、やはりこういうイベントは非常に楽しい。
十一時、JR線牛浜駅。せっかくだから早い時間から行こうという事でこの時間に最寄駅に到着した。実はこの駅は混むし隣の福生駅や拝島駅からも行けるのでそちらが推奨されているのだが、だいぶ遠くなる上にどのみち混むので毎回牛浜駅から行っている。基地までは遠いのだが、人の列が途切れず続いているのでまず迷うことは無い。実の所他人頼みで未だに道順を覚えていない。
道中は狭くて混んでいるしコンビニや個人商店がここぞとばかりに店頭販売をやっているだけでこれといって面白い物は無いが、今年は普段は居ない「オスプレイ反対！横田基地撤廃！」みたいな方々がブースを設けていた。余りのミスマッチさと人数の少なさと別に何をするでもなくただ座っているだけなのがどこか可笑しかった。
そうやってだらだらと歩く事二十分程、いよいよ基地の正面ゲートが見えてくる。この辺までやってくると道が広くなるので若干速度が上がる。とは言えゲート前に信号と入った後に検問があるのでさほど変わらない。
正面ゲート入ってすぐでセキュリティチェックが実施されている。・・・のだが、告知通りパスポートや身分証明書の提示を求められた事は無いし、鞄の中も一瞥するだけだし、ボディチェックもしないし金属探知機も使わないのでザル警備と言うしかない。尤も中には抜身でフル装弾のライフルを担いだ屈強な米兵が居るので何かを持ち込んだ所で何が出来るとも思えないが。
検問を抜ければやっと各自が好きなペースで歩く事が出来る空間に出る。遂にメイン会場へ向かう。
さて全体的な説明をすれば会場は空軍基地の広大な敷地の一部を使用しており、正面ゲートからメイン会場まで暫く歩く事になる。小生は乗った事が無いが、遊園地のパレードの車のような、通称「トロッコ」なるものにも100円で乗れるので乗ってみるのも一興だろう。
その後メイン会場に着くと、まずは沢山の出店と大勢の人が見えるだろう。服、玩具、飲み物、当然食べ物まで色々揃っていて、軍事に興味のないであろう層にも人気の理由である。その場から左を見れば大きな格納庫の一つが見えるだろう。ここも解放されており、正面から中に入ればステージや家族向けの様々な出店がある。
そして滑走路に沿って奥に進めば、野外ステージとお待ちかねの航空機の展示エリアだ。ヘリ、戦闘機、輸送機等いくつかの航空機が展示されていて、前にはだいたいパイロットが立っていて写真撮影や英語ができるなら会話をする事も出来る。また一部は乗ることも可能で、こちらも大勢の人で賑わっている。
メイン会場に到着した小生はまず出店を見る事にした。「ここに来たらこれを飲まないと始まらない」という事でエナジー飲料の「モンスター」を探すためである。800mlくらいサイズの大きい缶を探していたのだが、どうにも見つからないので適当な所で500mlくらいのと後でツマミにするためのビーフジャーキーを購入。足の踏み場も無いほどの人ごみにもいい加減うんざりしていたので比較的空いている航空機の展示エリアへと向かう。
展示エリアではまず空自のF-15、F-4、米空軍のF-15二機が出迎えてくれる。やはりスタンダードな格好よさを持つF-15は人気で、無反動砲みたいなカメラや携帯電話で写真を撮っている人が大勢いた。小生もどの戦闘機が一番かと聞かれればF-15と答えるだろう。
奥に進むと何やら曲がりくねった長蛇の列が見え、何かと思えば例のオスプレイが通常時のものと格納時のものの計二機来ていた。通常時のものは何と普通はある筈の柵で覆われておらず、触りたい放題だった。勿論小生もべたべたと触ってきた。長蛇の列はというと機内に入るための列で、流石に並んでいては日が暮れそうだったので他の機を見に行くことにした。
空自と米軍のC-130、米軍のグローブマスター、AWACS等々をぐるっと見た所で腹が減ってきたので出店エリアへ戻り昼食を取ることに。
出店エリアにも色々あり、米軍兵士とその家族が適当に作っている適当な料理から日本人が作っている全国各地のB級料理まで揃っている。せっかく米軍基地に来ているのでアメリカ人が作っている適当な料理を食べない手は無いだろう。
適当な店でアメリカ風肉野菜サンドみたいな物を買って食べる。味は存外悪くないというかむしろ美味しかったのだが、バンズが柔らかすぎて最終的に中身を手づかみで食べる羽目になったのは困った所だった。腹も膨れた所で何か航空機に乗りに行くことにした。
展示エリアに戻りまずは自分の中で毎年恒例になっている、ヘリに乗っている写真を撮りに行った。間食の時間帯という事もありヘリは空いていてさくっと撮る事が出来た。因みに満面の笑みでサムズアップしながら取るのがポイントである。諸兄も行った時にやってみてはいかがだろうか。
次に非常に空いていた空自のC-130に乗り、更に混んではいたが操縦席まで見せてくれるというので米軍のC-130の列に並んだ。待ちに待って機内に入ると外では雨が降ってきたらしく、外では傘をさしている人が見られた。さらに待つこと数十分、ついに念願の操縦室に入る。流石に広くて地上からの高さも高く、いい眺めだった。外に出ると運の悪いことにバケツをひっくり返したような豪雨になっていて、皆翼の下で雨宿りしていた。「こんなこともあろうかと」と傘を持ってきてはいたが余りの雨量に動く気になれず暫く機の近くで雨が弱くなるのを待っていた。
幸い暫くして雨が弱くなったので出店の方に戻った。
出店の方に戻るとまずビールを買い、最初に買っておいたジャーキー片手にTシャツを探しに出た。友好祭ではTシャツを買うの為にいくつかの店を回るのも楽しみの一つである。これといったものは見つからなかったが、毎回楽しみに買っているクッキーを見かけたので一箱買った。
このあたりで疲れも貯まってきたしいい頃合いだったので、これも毎回恒例バンズとパテしかないハンバーガーを食べて帰ることにした。
帰り道は行きより混んでおらずスムーズに帰れた一方、人の列がまばらなので駅の方角がわからず迷いそうになった。何とかたどり着けたが。そして電車に乗って帰宅した。
小生の拙い文章で伝わったかは定かではないが所々で「アメリカ」を感じられる非常に楽しいイベントであるので一度は行ってみて欲しい。